August 27, 2024

ARCH PILE CLOTH


アーチパイルクロスは10年前に誕生したLITTLE SUNSHINEからCLB、そしてlet loose.、let loose. bumpyへとつづくアメリカのタオル技術の継承から始まったLITTLEのタオルの織密度の変化です。

中央の30cm幅のlet loose.とほぼ同じゆる織から、両脇の帯は少し織密度を上げ、その外側の両サイドの帯はLITTLE SUNSHINEと同じ高密度織にしてあります。

通常の肌掛けより少し大きめの150×205cmでたっぷりと身体を包み込んでくれます。
また、アーチパイルクロス製法でつくられているため、寝返りをうっても身体に気持ちよく寄り添ってくれます。
ゆる織の部分は軽く感じ、しっかり織の部分は適度な重さがある今までにないグラデーションのかけ心地です。
お洗濯後も乾きが早くロングパイルツイスト製法のパイルは変わらずやさしい肌触りです。

カラーはアイボリーとショコラ・オ・レの2色。2色ともに初回生産分はおかげさまで完売となり再入荷は9月上旬の予定です。LITTLE towel and goods ONLINE STORE ではご予約を承っております。

寝返りのストレスがなくなると眠りの深さが違ってくることにわたしは(手前味噌ですが)びっくりしました。とてもおすすめします。



LITTLE towel and goods ONLINE STORE で税込5000円以上ご注文をいただいたお客さまにプレゼントしているノベルティバッグは今回持ち手が短いタイプをご用意しました。

コットン100%の薄手の生地なので洗うといい感じにくたっとします。ロットごとにプリントのカラーが変わります。今回はホワイト、かわいいです。

February 22, 2024

Thoughts on towels


身体を拭くための布は、旧石器時代の遺跡や紀元前2世紀のエジプトの埋葬品からも発見されており、麻で織られた現代のタオルに近いパイルのあるテリー織の技術があったらしく、入浴が習慣化し社会生活の中心に大浴場があった古代ローマ時代には既にバスタオルはあったようです。

18世紀に始まる産業革命の始まりがタオルの原点でもある綿工業であることは興味深く、産業革命で始まる工業化と資本主義による加速度的な近代化への変化は多くの問題を孕みながら今も続いています。18世紀に始まった産業革命も19世紀に入った頃にイギリスでトルコの織物を手本としたターキッシュタオルが製品化されますが、衛生商品としてタオルが普及するのはその技術がアメリカに渡り工業製品として量産化されてからです。タオルは万人のアメニティを向上させる日用品としてアメリカを起点に世界中へと普及して行きました。そこから170年ほど経った今日、タオルはどのように進化を遂げたのでしょう。

最盛期のアメリカの代表的なメーカーは、スティーブンス、キャノン、フィールドクレストの3社でした。これらのメーカーが工業製品としてのタオルの研究開発を怠らずに生活のアメニティを向上させるタオルに進化させて行きました。中でもフィールドクレスト社は綿花の品種改良から栽培生産までを管理し、紡績、製織、染色、縫製、流通、販売の製造直販体制でホテルを中心とした業務用卸を背景に衛生商材としての一貫生産のタオルの全米ネットワークを実現させました。拡販をしながら質の改善も極めてきたアメリカのタオル産業は、誕生からほぼ140年で生成発展の為の過度な投資が原因で21世紀にアメニティ向上のための生活文化技術を継承することはできませんでした。果たして生き残ったその他の国のタオルは進化を常態とした最盛期のメイドインUSAのタオルよりも進化を遂げているでしょうか。

細い糸による無撚糸を主流とした柔らかさ重視のほとんどの日本製のタオルは、日本独特の贈答文化の一翼を担うタオルのギフト需要を最大化するために柔らかさを一番の付加価値としたようです。10年以上もつづくこの傾向は、 無撚糸のタオルしか作ったことのない若い生産者や無撚糸のタオルしか使ったことのない購買層を生みます。 多様化が世界中で声高に問われる時代に日本では、タオルはほぼ無撚糸のタオルに画一化されているようにも見えます。資本主義の申し子のようなタオルが進化の途中でその資本主義の仕組みによって発展を中断されるのは何とも皮肉です。そこからは資本主義では国民生活のアメニティの満足度の最適化よりも生産効率と利益の最大化が勝るという現実が垣間見えます。

アメニティのリアリティを実現するためのタオル革命は、進化の途中で中断されたアメリカのタオルの製法から学ぶことから始まると思います。時代の推移がすべての事物を進歩させるとは限らず、退化させることも間々あるのです。リトルのタオルは80年代の最盛期のアメリカのタオル、特にフィールドクレストのロイヤルベルベットというウェルメイドラインの製品に学び、太番手の単糸に紡績時に適正回転数撚りをかけ長いパイル用の経糸にして テリーモーションと呼ばれる方法でそのパイル用の経糸を弛ませて緯糸で挟みパイルをつくります。このパイルが染色の工程で水に晒されると撚りの反撥でパイルが捻れて紐状になります。 この一連の技術をロングパイルツイスト製法といいます。誕生してまだ200年にも満たないタオルは、未だ発展途上の工業製品だと思います。フィールドクレスト社や後にフィールドクレストと合併したキャノン社やスティーブンス社が 乾燥機の使用に適したタオルを開発して鎬を削ったのはほんの僅かな期間でした。アメリカのタオル産業が終焉する少し前の80年代までのアメリカのタオルは、世界最高のタオルだったと思います。あの時代のアメリカ製のタオル以上のタオルは未だつくられていないと思っています。

金融資本主義による投機の対象となったタオル産業もまたハゲタカたちの餌食となった人類の社会的文化財です。あのままアメリカでタオルが進化しつづけたらどうなったか?タオルが発明されてまだ200年も経っておらず、この長さはそのまま百貨店の歴史でもあり、映画の歴史でもあります。百貨店も映画も人類の社会的文化財です。産業革命から工業化社会そして脱工業化へと資本主義による近代化は負の遺産もたくさんありますが、わたしたちは良くも悪くもここまでやって来たのです。それが歴史です。百貨店は資本主義に燦然と輝く消費の殿堂から果たして遺産とならずに流通業態として進化しつづけることができるか?将又社会的文化財として存続つづけるのか?これは映画も、またタオルに至るも同じ課題です。進化とは今のままを残すことも含まれるようにも思います。そのためにどうするか?単一的ではなく複合的な考えと活動が必要にも思います。単一で万人向きではないがある種の認識を待った人々のためのアメニティを満足させるものたち。この辺りの答えを探りながらタオルをつくりつづけているようにも思えます。

トルコの織物を手本にイギリスで誕生した高級品のターキッシュタオル(パイルタオル)がアメリカに渡り、工業製品として万人のアメニティの向上を果たす物語は、産業革命から生まれた衛生商品のタオルがすべての家庭に普及する生活革命です。会社が無くなる寸前まで進化をつづけていたアメリカ製のタオルは、スティーブンス、キャノン、フィールドクレストの3社がアメリカをはじめ世界のタオルのアメニティの向上のために研究開発をつづけました。キャノンとフィールドクレストが合併した後に140年続いたアメリカのタオル産業はフィナーレを迎えましたが、この開発の物語のつづきを見たくてしかたありません。

リトルのタオルには綿々とつづいたこのタオルの進化の物語りの続編を小さく紡いでいるという自負があります。






February 20, 2023

soap dish






石けん置きをずっと探していました。かれこれ20数年となるでしょうか。
気に入って使っていた石けん置きが引っ越しの折にどこかへ行ってしまってそれきり。似たようなものはあってもどうも少し違う。でも石けん好きなので石けん置きは必要で少し後ろめたい気持ちで似たようなものを使っていました。
この度ご縁があって工房アイザワの商品をご紹介できることになり、カタログを見ていたらそこに石けん置きが。なんてことのない素っ気ない佇まい。つい「あった!」と声に出してしまいました。

工房アイザワの石けん置きはステンレス製なので錆びることなく気持ちよくお使いいただけます。置き皿が必要な場合はお好みの小さなトレイなどにのせてください。どろっとしがちな柔らかい石けんも乾燥しやすく長持ちします。





次回の“LITTLE 3DAYS STORE “は2/24(金)から2/26(日)まで東京都世田谷区九品仏浄真寺門前のスペースで開催です。

[and friends ]の新潟燕三条FACTORY FRONT からの燕三条老舗3社(燕物産/YUKIWA/工房アイザワ)選りすぐりのヴィンテージストック品が並びます。YUKIWA のヴィンテージストックとM5コーヒーポットは変わらず40-50%offでのご紹介です。
工房アイザワの料理道具も追加して送っていただきました。

リトルのタオルやタオルベア、タオルハート、バーバパパの起き上がり小法師(ただいま入荷待ちのため少しだけ)、リトルラック18弁手回しオルゴールも揃っています。タオルバッグも少しお持ちできると思います。

工房アイザワは大正11年に「相澤保治商店」として創業した老舗です。手廻し機械と手仕事を併用し日本の伝統工芸を生かした道具を作り続けています。日本で初めてステンレスのお弁当箱を開発し、1986年にはMUNOPRO+BOXER / BLACK のカトラリーがニューヨーク近代美術館MOMAの永久保存デザインコレクションに選定されました。

料理道具やヴィンテージストック、タオルなど是非手にとってご覧ください。
どうぞ遊びに来てください。

(混雑を避けるため入場を制限する場合があります。どうぞご理解とご協力をお願いいたします)

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LITTLE
3DAYS
STORE

2/24(Fri) - 2/26(Sun)
10:00 - 18:00

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東京都世田谷区奥沢7-20-17
usagi-ya

“アクセス”
⚫︎東急大井町線「九品仏駅」徒歩約0分 改札を出て左、1つ目の信号の角
⚫︎東急東横線「自由が丘駅」徒歩約11分




little something
Gary Kemp - A Rumour of You (Official Audio)

January 20, 2023

STARTS TOMORROW



いよいよ明日から始まります。

リトルのタオル (littlebodco/let loose./let loose.bumpy/LITTLE SUNSHINE)の終売アイテムやサンプルなどを特別価格でご用意しています。

お楽しみ企画もあります。いろいろ選んでいただけます。

どうぞ遊びに来てください。

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LITTLE
THANKS 2DAYS STORE
at ambos

1/21(Sat) - 1/22(Sun)
8:30 - 17:00

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ambos   http://ambos.pw/

東京都品川区二葉3-17-13
山崎ビル1F

“アクセス”
⚫︎JR横須賀線/湘南新宿ライン/相鉄JR直通線 「西大井駅」徒歩約3分
⚫︎東急大井町線「戸越公園駅」徒歩約8分






little something
Got To Get You Into My Life (Remastered 2009)

January 16, 2023

Water Lily


新年に身体を洗うタオルを新調しました。今までと同じlet loose. のハンドタオル、ウォーターリリーです。浴用タオルとしてつくられたこのタオルはゆる織なので絞りやすく柔らかいのが特徴です。身体の隅々まで繊細に洗えます。

同じタオルを長く使っていると、タオルの状態に身体が合わせてしまうのでなかなかタオルを新しくするタイミングがわからなくなることがありますよね。でも思い切って新しいタオルを使ってみると、その感触がまた新鮮で気分も全く変わるので、その時の自分の気持ちのコンディションでいくつかのタオルを使い分けたらいかがでしょう。ということを改めて本当にそうだなと思いました。

新しい乾いたウォーターリリーのタオルをお湯につけた時に色が深く濃く変わるのが美しくて、それは使い込んだタオルでは見ることができない光景です。





little something
Everything But The Girl - Driving (Official Music Video)

January 13, 2023

The Joker




数年前の自分の誕生日の日、うっかり通りがかったガチャガチャのコーナーで見つけてしまいました。ヒースレジャーのジョーカーを。

もっていた100円玉を握りしめ始めてしまったのが運の尽き。100円玉がなくなるとコーナーの端から端だった両替機まで走って行って戻って集めたことを思い出します。
途中、我に返って恥ずかしくなったのですが、”誕生日だからいいか”と自分を納得させて丸いプラスティックのケースについたセロハンテープを無心になってはがしていました。

ダークナイトは映画館では見逃して動画配信でヒースレジャーがかっこよすぎて英語と日本語吹替えの両方で何回もみました。そしてクリストファーノーランのそれ以降の映画は必ず見るようになり、TENETで映画館でIMAXレーザーGTで見る楽しみをみつけることとなったのです。映画を映画館で見るという当たり前のことを再認識させてくれたクリストファーノーラン、ありがとう。





little something
The Rolling Stones - Happy (From "GRRR Live" - Newark 2012)

January 12, 2023

Famous Amos









フェイマスエイモスのクッキーはご存じですか。とてもとてもおいしかったチョコチップクッキー。今でも思い出すと食べた気になれるくらい、手に持った感触がよみがえるくらいに食べたフェイモスエイモス。

このクッキー缶は未だ日本で販売されていなかった頃アメリカのおみやげでもらったかれこれ40年以上前の初期のもの。何年間かソニープラザや東京広尾交差点にあったお店で販売されておりました。広尾のお店はプレハブのような簡素なお店でサッシの開き戸を開けるとすぐに商品カウンターのある、だけどスタッフはアメリカっぽくて、大きいスコップでチョコチップクッキーをザクっとすくってくれていたのがかっこよかったのを覚えています。
あんなにおいしいチョコチップクッキーはあれから食べたことがないなあ。

横に並んでいるのはLITTLE SUNSHINE のチーフタオル。ソニープラザでちょうど同じころにも販売されていたのがフィールドクレスト社のタオルで、いつもフェイマスエイモスのクッキーとともにそのタオルをチェックして(時々カラーが変わっていたから)、必要な時に購入していたものでした。ある日タオルも店頭からなくなってしばらく何年もタオルジプシーにならざるを得なくなり、いろんなタイミングが重なって今はつくられていないアメリカ製のタオルを忠実に再現したのがLITTLE SUNSHINE です。スノーホワイトのチーフタオルも新鮮に見えて明日から使ってみようと思いました。




little something

Young Gun Silver Fox - Long Way Back